お財布
私は家族と山の上で
カフェのような
雑貨屋のような
まんじゅう屋のような
土産屋のような
そんなしがないお店を営んでいます
商売柄トップシーズンの時は
何百回とレジを打つのですが
少ないけれど
老若男女問わず一定の確率で
お金を投げ渡す方がいらっしゃいます
賽銭箱以外で銭を投げるて…
どのような方がトレーに銭を投げるのか
ふと気になって
観察するようになったのですが
二つ折りまたは三つ折財布
はたまたジップロックの方ばかりでした
たまたまかも知れませんが
長財布でお金を投げる方は
まだ一人も見たことがありません
当たり前ですが
長財布はお札に折り目がつかないので
諭吉さんや一葉はん、英世まで
心なしかシャンとして出てくる
そして結構な確率で
お釣りのお札も向きを揃えられ
無事、顎からお財布に戻ります
こんな光景を見ていると
”長財布はお金が貯まる”
というジンクスも
あながち間違っていないように思えます
あんな風に
家族みたいに
大切に大切に扱われたら
居心地がよすぎて
出て行きたくないで候
家族団欒てこうゆうことなのね
とお札たちも喜ぶだろうなと
ついでに
諭吉さんがお父さんで
英世が末っ子長男かな？と
逆に投げられた銭たちからは
ｲﾃｯ！ ｱｲﾀｯ!! ｱﾍﾞｼ!!! などなど
と聞こえてくるような気がします
お札の家族構成はどうでもいいんですが
やっぱり人も物も
大切に扱われたら
相手のことも大切にしたいと思うのが
自然だと思うので
どうしてもそういう人の元へと
お札たちも集まって行くんじゃないかなと
感じました
本来よく言われている
”長財布はお金が貯まる”の理由は
見通しがよくて
いくら入ってるか確認できて
管理がしやすいから
らしいのですが
お札の居心地も関係あるんじゃないかなと
勝手に思っています
そうゆう私はがっつり二つ折りなので
長財布が貯まるんだか貯まらないんだか
真相やいかにですが…
長財布はかさばって鞄やポッケに
入らなかったりで
今まで敬遠していたのですが
お金を丁寧に扱っている長財布の方を見ると
キャッシュレスのこのご時世
現金で支払うことが少なくなってきたとは言え
久しぶりにお財布をかえて
お札たちを我が家でぬくぬく団欒させてみたいなと
思う今日この頃です
